前回の続き、お家でシルクスクリーンプリントの方法です。
1色刷りの入門内容ですが〜!
手順1

絵を描く
絵や文字の図案をOHPフィルムに黒一色でプリントします。
図案通り紫外線を遮断する必要があるため透明の紙に黒色でプリントします。私は念のため2枚プリントし、重ねて遮断力をアップしてます。
とめる時は透明のテープを使いましょう。
アナログの場合、OHPフィルムや透けた紙、薄いプラ板などでもokなので、そこに黒一色で描いたり、
黒の紙で切り絵して、それを透明の紙に貼ったり挟んだりしても良いですね( ´ ▽ ` )
ただし透明の紙が分厚すぎると光が入りかねないのでNGです。
スクリーンを張り絵を乗せる
部屋を薄暗くし、Tシャツくんスクリーンを素早くフレームに張り、その上にプリントした図案を乗せます。
動かないよう透明なテープで数カ所とめておいて下さい。

フレームの底がスクリーンになるようにセット。
もたもたしているとかすかな光でスクリーンに塗られた感光液が固まってしまいます。
必ずフレームの使い方を理解し、外した状態でスタンバイしておきましょう。

固まるといっても見た目や手触りではわからないです。
フレームは刺繍枠でも代用可能です。
要はスクリーンをピンと張れれば良いので、もっと安く済ませたい場合は写真フレームや木枠にホチキスでとめるなんて方法もありますが、固まるまでに綺麗に張るのは至難の技なのでお勧めしません。
Tシャツくんのフレームは高めですが値段に見合った使いやすさですし、レトロ印刷さんのスリマッカ枠も写真フレームよりお値段上がりますがとっても便利〜。
また、スクリーン自体の単価を安くする場合、何も塗られていないメッシュ生地に感光液を塗り、スクリーン自体を自作する方法もありますが、結構手間なのでTシャツくんや他のスクリーン買った方が無難です。
手順2

紫外線を当てる
絵の上から紫外線を当てます。
室内の電気で十分です。ただし!LEDは紫外線を含まない場合が多いので注意です。
私はLEDではない卓上ライトを使って7分ほど照らします。
光をあてる時間は、正直その環境によって違うのでまちまちです。
当然太陽光でも固まりますが、お天気によって光をあてる時間が変わるため、一定の光を放つ部屋の電気や卓上ライトをお勧めします。
必ず平面において光を当てて下さい。
フレームを立てかけたりすると、絵とは反対側から光が入ってしまい、全面固まってしまいます。
手順3

感光液落とし
素早く風呂場に持って行き、重ねていたOHPフィルムをとって、スクリーンにシャワーを当てます。
シャワーを当てることで、黒い線で光を遮った部分の感光液が溶け落ちます。
当然シャワーを当ててる間も光に反応しますので、素早く全体にシャワーを当てます。
※できたら風呂場に着くまで光に当てないよう、風呂場も電気はつけない方が良いです。
フレームを持ち上げ運ぶことで絵の裏側から光が入ってしまうからです。
メッシュ生地のため、液が落ちると向こう側が透けて見えます。

これで版作り完了。乾かして下さい。
よくある失敗
シャワーを当てても液が落ちない場合、紫外線を当てる時間が長すぎて、本来液が固まらない黒い部分もわずかな紫外線を感じて固まってしまっている可能性があります。
また、黒で遮っていない部分の液が落ちてしまった場合は、紫外線を当てる時間が短すぎて固まっていない可能性があります。
手順4

プリントしたいものの上に版を置く
プリントするものを用意し、プリントする部分を平面にして下さい。
その上にフレームを置きます。
向きは出来るだけ長い方を横にして下さい。
縦長の図案であればプリントしたいものと図案を90度傾け、横長に置きます。
※慣れたら縦長でも良いよ
テープで軽く止めて動かないようにします。
棒状の文鎮をフレームの周りに置くことでさらにずれにくくなります。
インクを選ぶ
インクはTシャツくんのシルクスクリーンインクが使いやすいです。
水性インクで良いですが、フードやドライスーツなど使用環境が激しいものはTシャツくんのポリウレタンインクが良いです。
アクリルでも、布インクでも、プリントしたいものに対応した絵の具であれば大体使用可能です。
シルクスクリーンメディウムという絵の具の乾き具合を調整するものを混ぜると、複数枚のプリントに便利です。
インクを乗せる
細いゴムベラでインクを適当に取り、スクリーンの上部に乗せます。
この時点ではまだ絵にインクがかからないよう、しかし絵の横幅いっぱいにインクを置いて下さい。
インクの量は多目に、余ったらまたボトルに戻せます。
途中でインクが足りなくなる方が厄介です。
手順4

インクをのばす
絵の上部に乗せたインクを、ヘラを使って伸ばします。
ヘラは100均のケーキ用のヘラなどで大丈夫で、絵の幅に満たなくても良いです。
インクをヘラで上から下へと運ぶように滑らせ伸ばします。
むやみにいろんな方角にヘラを動かさないで下さい。
基本上から下へ1回のみ。
なのでインクが足りないと下の方がかすれてしまいます。
ヘラの横幅が足りない場合、左半分上から下へ、右半分上から下へ、真ん中上から下へなど、分けて上から下へ伸ばして下さい。
手順6

フレームを取る
乾くのを待たなくて良いので素早くスクリーンを取ります。
手や机にインクが付いていないか注意して、プリントしたものを触りましょう。
できたものは安全な場所で乾かします。
余ったインクを回収
フレームをとったら、スクリーンに乗っている余ったインクを細いゴムベラでかき合わせて、インクのボトルに戻します。
ただし、インクが固まっていたら戻すのはやめましょう。
インクが乾かないように、また次の作業「版を洗う」のためにも素早くしてください。
版を洗う
版は100回くらいならプリントすることができます。
しかし、スクリーン上のインクが固まってしまうと目詰まりをおこし、次のプリントが綺麗にできません。
なのでインクが固まる前にティッシュなどで軽く拭き取り次のプリントに入るか、
しばらくプリントしない場合はシャワーで洗ってしまいましょう。
インクなどをこすって洗うと、固まっていた感光液も削がれてしまい、版がダメになっちゃいます。
あくまでシャワーメインで、手で軽くなでるくらいにしましょう。
仕上げ
そんなこんなしているうちにプリントが乾いていたら、当て布してアイロンをかけましょう。
定着が良くなるらしいです。